木原幸志郎

ABEBE

プロフィール

1997年兵庫県生まれ。「具象」と「抽象」、「瞬間」と「永遠」、「真実」と「虚構」、「在る」のか「無い」のか、などという対立する要素をキャンバスという一つの画面の中に同居させることで、その境界について考えを巡らせることができる油彩作品を制作している。2021年、The 16th TAGBOAT AWARD 審査員特別賞(徳光健治賞)受賞、公益財団法人クマ財団第5期クリエイター奨学金合格。現在、尾道市立大学大学院美術研究科美術専攻油画コース2年。

インタビュー

あなたにとって、美術 / 制作することとは何でしょうか。

私にとって制作することとは、生きることです。私は常に自分にしか生み出せない作品というものを考え、自身の独自性を作品によって表現しようとしてきました。しかし、自分の存在というものは必ず、他者との関わりの中で認識されるものです。だからこそ、作品を他者に提示し、自分の存在を証明したいと考えています。制作し、発表することは、私に存在する意味を与えてくれることだと思っています。

いつから美術に興味を持たれたのでしょうか。

物心ついた時から、双子の弟の健志郎と一緒に絵を描いていました。気がつけば、二人でアーティストを志していました。

アートに限らず影響を受けたクリエイターはいますか。

私の中の色や形といった抽象的な造形の感覚は、具体の影響を強く受けていると思います。具体は兵庫県芦屋市で結成されましたが、私の出身が兵庫県ということもあり、具体の作家の作品を目にする機会は多かったです。具体の中でも特に後期のシンプルで明快な抽象表現が好きです。

転機となった作品があれば教えてください。
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今後、作家としてどのような活動の展開を考えていらっしゃいますか。
今後の展望や今挑戦されていることなどありましたら、お聞かせください。

私は双子の弟である健志郎とともにアーティストをしています。お互いそれぞれ違った作品を制作しており、私と健志郎の二人の作品によって作られる空間はとても魅力的なものになると思っています。
また、お互いがそれぞれの作品を制作するだけではなく、二人のユニットによる活動というのも面白いのではないかと考えています。
個々の作品、そしてユニットの共作など、双子ならではの活動を考えていて、二人で一つではなく、二人いるからこそ二人以上の面白いものが生み出せると思います。